御代田町に引っ越してから約1カ月。ようやく部屋の荷物が片付いてきて、人間らしい生活が送れるようになってきた。
まだ仕事を始めていなかったので、娘の迎えのために、2週間ほど学校まで歩いていく。道端の花を見たり、鳥の姿を探したりしながら娘と歩く。
こんなに娘と身の回りの物に興味を寄せながら歩いたのは初めてではなかろうか。
道端のヒメオドリコソウを見て、
「パパ、この花の付け根のところ舐めると甘いんだよ。お友達に教えてもらったの」
と、友達と道草をしながら帰る道すがらに教えてもらったことを話してくれた。
親の居ないところでの友達との関わりが、娘の世界をどんどん広げているようだった。
学校から家までは、子どもの足では少々距離がある。まっすぐ歩いても40分。
友達との話に花が咲いて、1時間かかることもざらにある。
親にとっては心配の種だったが、娘にとっては得難いお楽しみの時間となっているらしい。
先日は登校の際に、1人でいくことを心配する母親に向かって、
「ママ、心配病」
と切って捨てていたっけ。
いつの間にか、随分たくましくなったものだ。
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