父の背中

自己実現

名古屋から長野に移住し、早4カ月。

公務員から自営業になり、土日祝日に仕事に出ることが増えたことで、娘を一緒に連れて行くようになった。

もともと人見知りをせず、誰彼構わず話しかける子なので、ビラ配りなんかを積極的に手伝ってくれる。

その時に、

「れちとび(ウチの屋号。覚えてね)って言うの。エコール(御代田町の公民館的な場所)の2階で積木やってるから来てね」

と、完璧な宣伝をしてくれる。

「れちとび」というのは、もちろん僕が決めた名前。

僕自身の決意や、子どもたちの未来に向けた願いを込めた、いい名前だと思っている訳だけれども、

自分で積極的に口にするのは、ちょっと気恥ずかしい気がするのも事実で、

娘を見て、よく声高に言えるなぁと思ったりする。

先日、児童館でやったワークショップでは、友達と一緒に遊んでいいよと言ったんだけど、

「みの(娘の名前)が片付けるからいいよ」

と、積木の空き箱をせっせと下げてくれていた。

その姿が、まぁなんというか、誇らしげに見えるわけです。

そういえば、以前保育園で働いていた時も、忘れ物を取りに、土曜日の職場へ連れて行ったりすると、

自分の父親が「先生」と呼ばれるのを見て、やたらと嬉しそうにしていたっけな。

恐らく、彼女は父の仕事に対して、誇りを持ってくれているのだと思う。

『どう、ウチのパパ、スゴイでしょ!』的な。

やっぱり気恥ずかしい気持ちはあるけど、

正直に嬉しい。

僕は、僕のために仕事をしているのだけど、

それを娘にも喜んでもらえるなんて、

こんな幸せなことはない。

まだ幼いからで、思春期になったら恥ずかしいとか、言い出すかもしれないけど、

子どもにとって、親が働く姿はカッコよく映るんだなぁと実感した。

外でお勤めされてる方は、難しいかもしれないけど、

子どもに親が働く姿を見せるのは、いいことだと思った。

しかし、自宅に仕事を持ち帰るのはやめよう。

それは家庭内不和を招きかねません。

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