少し前に絵具の与え方についてお話をしたので書こうと思う。
「なんで絵具なの?クレヨンでもいいじゃん」という声がありそうだけど、
ぶっちゃければ、クレヨンでもいいんですよ。
クレヨンのタッチで、描きたいという子もいると思うので、それならクレヨンを使えばいい。
ただ、子どもが絵を描く時に、どちらが子どものイメージをより形にしやすいかを考えると、絵具の方がいいんです。
クレヨンで色を塗ろうとすると、ゴシゴシたくさん腕を動かすことになるので、疲れちゃうんです。
絵具なら筆をサーっと動かせば済むので、飽きずに出来る。コレが大きい。
さて、自宅で絵具を使いたいけど、汚れが気になるという話はよく聞く。
すごーーーーーーく、よく分かる。
服は洗ってもなかなか色が落ちないし、
壁紙は材質によるけど、一般的なものならまず取れないでしょう。
床はフローリングなら取りやすくはあるけど、目地に入ったら面倒だし、
畳に至っては、ほぼ取れない。
絨毯なんてもっての他。
じゃあ、子どもに汚さないようにやってって言ってできるかといえば、無理としか言いようがない。
中には言うことを守って、汚さないようにやる子がいるかもしれない。
でも、それって楽しいだろうか?
大人が子どもに出来ること その1は、
「夢中になれる環境を用意する」
なので、汚れてもいい環境を作るしかない。
僕が思うに1番簡単なのは、
裸になって風呂場でやること。
寒ければ、汚れてもいい服を着ればいいし、
ちょっと狭い(もちろん広いご家庭もあるだろうが)けど、余計な刺激が少なくて、モチーフに集中出来るんじゃないかと思う。
部屋でやるなら、大きめのブルーシートを敷いておく。
壁は布マスカーといういいものがある。
ビニールでできたカーテンのような物で、端がテープで貼れるようになっている。
元々、建築で使うためのもので、塗装が他につかないようにするんだけど、別に家で使ったっていい。
ホームセンターへ行けば必ず手に入るし、値段も安いので、超オススメ。
これで汚れ対策はOK。
次にやる気対策。
そもそも、子どものやりたいから始めればいいので、すでに描きたい気持ちがあるのだけど、
できれば、最後まで集中を持続してほしい。
そのためには、子どもが「おっ!」と思うようなアイテムがあるといい。
最も分かりやすい物は、イーゼル。
これにベニヤと画用紙を立てると、絵描きさんになった気分が味わえるので、子どもは喜びます。
絵具はアクリル絵具が使いやすくてオススメ。
やめてほしなと思うのは、固形絵具。
子どもには扱いが難しく、思い通りにならないので、「やーめた!」となりやすい。
そして、モチーフ選び。
学校、保育園、幼稚園では、遠足や運動会なんかの思い出の絵を描くことが多いけど、頭のイメージを絵にするのって難しい。
大人だって思い通りにならないから、子どもだったらなおさら。
趣味で絵を描いてる人はいるけど、だいたい静物画からはじめるでしょ。
だから、モチーフを置くことはとっても大事。
わくわく創造アトリエでよく使われるモチーフは、パイナップル。
インパクトがあって、描くときに手をたくさん動かすのがいいんです。
コレを台の上に置いて、白い布なんかで覆っておく。
触ってみて感触を確かめる。
匂いも嗅いでみる。
当てっこクイズするのもいい。
家庭でやるなら、描き終わったら食べられるというのがなおいい。
隣にミニトマトなんか添えれば、グッと絵画っぽくなるので、ぜひ部屋に飾ろう。
さぁ、やってみたくなったでしょ?
ぜひやってみよう。
注:大人が一緒にやるのはとてもいいことだけど、隣ですごく上手に描いたりしないでね!
子どもがやる気をなくすから。
大人は、抽象画を目指して描くのがいいかもね。
あと、子どもが描いてる時は、手出し口出し厳禁です。
好きなように描かせてあげよう。
次回は混色と色面分割について書こうと思います。